深溝玉軸受は、ラジアル荷重が中心で、回転速度、低摩擦、低騒音、取付のしやすさを重視する機械に向いています。モーター、ポンプ、ファン、搬送ローラー、減速機、小型装置などでは、最初に検討されることが多い軸受形式です。
ただし、内径が合うだけで選んではいけません。アキシアル荷重、芯ずれ、衝撃、温度、潤滑、シール、内部すきままで確認して、使用条件に合うかを判断します。
向いている使用条件
| 条件 | 深溝玉軸受が適する理由 |
|---|---|
| ラジアル荷重が中心 | 玉と軌道面が安定して荷重を受けやすい |
| 比較的高速で回転する | 転がり抵抗が小さく、発熱を抑えやすい |
| 騒音を抑えたい | 精度、グリース、取付が適切なら滑らかに回転する |
| 設置空間が限られる | 構造が簡潔で、多くの寸法系列から選べる |
| 保守を簡単にしたい | ZZ や 2RS など封入グリース仕様を選べる |
標準的な回転軸でも、水分や腐食がある場合は材質を確認します。乾燥した環境ではクロム鋼、湿気や洗浄がある環境ではステンレス材質が比較対象になります。
別形式を検討する場面
大きなアキシアル荷重を連続して受ける場合は、アンギュラ玉軸受やスラスト軸受を検討します。重いラジアル荷重や衝撃が中心なら、ころ軸受のほうが適する場合があります。軸とハウジングの芯ずれが避けられない場合は、自動調心形式を比較してください。
深溝玉軸受にも両方向の限定的なアキシアル荷重を受けられるものがありますが、許容範囲は型番、すきま、速度、潤滑、取付条件で変わります。詳しくは深溝玉軸受のアキシアル荷重も確認してください。
シールとすきまの確認
開放型は低抵抗ですが、外部から潤滑と防じんを管理する必要があります。ZZ は金属シールドで低い抵抗を保ちやすく、2RS はゴムシールで粉じんや水分への保護を高めやすい構造です。
内部すきまは、軸やハウジングへのはめあい、運転温度、回転速度で変化します。C3 は通常より大きいすきまを示しますが、すべての高速用途に必要なわけではありません。
見積もり前の確認項目
- 型番、内径、外径、幅
- 開放、
ZZ、2RSなどのカバー形式 - ラジアル荷重とアキシアル荷重
- 回転速度、温度、連続運転時間
- 軸とハウジングのはめあい、芯ずれ
- 水分、粉じん、洗浄、腐食の有無
- 数量と交換理由
元の型番が読めない場合は、寸法、刻印、取付位置の写真、機械の用途をそろえると候補を絞りやすくなります。