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技術記事

転がり軸受が焼き付く原因と診断手順

転がり軸受の焼付きについて、潤滑不足、過熱、過大な予圧、はめあい、汚染、芯ずれなどの原因と、交換前の診断順序を説明します。

軸受の焼付きは、転動体、軌道面、保持器などが異常な摩擦と発熱によって損傷し、回転が重くなる、または停止する状態です。単に新しい軸受へ交換しても、潤滑、はめあい、芯ずれなどの根本原因が残れば再発します。停止後の証拠を保存し、順序立てて調べることが重要です。

最初に確認すること

安全を確保して装置を停止し、異常が発生した時刻、荷重、速度、温度、音、振動を記録します。軸受を洗浄する前に、外観、グリースの状態、変色、摩耗粉、シール、取付位置を撮影してください。

主な原因

潤滑不足または潤滑不良

潤滑剤が不足すると油膜が維持できず、金属接触と発熱が増えます。粘度が不適切な場合、グリースが劣化した場合、給油経路が詰まった場合にも同様の症状が起こります。過剰なグリースも攪拌抵抗による過熱を招くことがあります。

内部すきまの不足

強いしまりばめ、内外輪の温度差、過大な予圧によって運転すきまが小さくなると、摩擦と温度が急上昇します。C3などのすきま区分は、取付条件と温度を考慮して選びます。

汚染と異物

粉じん、水分、切粉が軌道面へ入ると、表面損傷が進み、潤滑剤の性状も悪化します。シール損傷や組立時の清浄度を確認してください。

芯ずれとはめあい

軸の曲がり、ハウジングの変形、肩部の直角度不良、斜め取付は荷重を局部に集中させます。はめあいが緩すぎると輪がクリープし、摩擦熱が発生する場合があります。

診断の順序

  1. 温度履歴と異常発生までの時間を確認する。
  2. 潤滑剤の種類、量、供給経路、劣化を確認する。
  3. シールと汚染物の侵入経路を調べる。
  4. 軸・ハウジング寸法、はめあい、肩部、芯ずれを測る。
  5. 内部すきま、予圧、荷重方向、回転数を再確認する。
  6. 損傷位置と変色の分布から原因を照合する。

潤滑方法の見直しには転がり軸受の潤滑も役立ちます。

交換時に伝える情報

完全な型番、寸法、すきま、シール、数量に加え、回転数、荷重、温度、潤滑方法、はめあい寸法、故障写真を用意してください。原因が不明なまま、より大きな軸受や大きなすきまへ変更することは避けます。