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技術記事

玉軸受はどのように作られるか

鋼材から内外輪、鋼球、保持器、シールを製作し、熱処理、研削、超仕上げ、組立、潤滑、検査を経て玉軸受になる工程を解説します。

玉軸受は、内輪、外輪、鋼球、保持器、必要に応じてシールドやシールを別々に製造し、測定と選別を行ってから組み立てます。最終研磨だけで精度を作るのではなく、素材、熱処理、加工、洗浄、組立の各工程が完成品質へ影響します。

内輪と外輪の製造

輪の素材は、用途に合う鋼材やステンレス鋼から準備します。鍛造または切削で素材形状を作り、旋削によって内径、外径、幅、溝の基礎形状を加工します。

その後の熱処理で必要な硬さと組織を得ます。熱処理では寸法変化が生じるため、仕上げ寸法は研削工程で整えます。内径、外径、端面、軌道溝を研削し、軌道面はさらに超仕上げして粗さと形状を管理します。

鋼球を丸くする工程

鋼球は線材を切断した小片から作られます。冷間圧造で球に近い形へ成形すると、合わせ目に余分な帯状部分が残ります。これを除去し、熱処理、研削、ラッピングを繰り返して、直径、真球度、表面粗さを整えます。

鋼球の等級が高いだけで、軸受全体の品質が決まるわけではありません。軌道溝との組合せ、内部すきま、清浄度も同じように重要です。

保持器、シール、シールド

保持器は転動体の間隔を保ちます。鋼板、樹脂、黄銅などが使われ、速度、温度、荷重、潤滑剤に合う構造を選びます。金属シールドやゴム系シールも別工程で成形され、輪の溝へ取り付けられます。

組立と部品の選別

加工済みの輪と鋼球は寸法グループごとに測定・選別されます。深溝玉軸受では内輪を偏心させて鋼球を挿入し、均等に配置して保持器を取り付けます。選別の組合せによって所定の内部すきまを作ります。

潤滑と最終検査

開放形を除き、指定されたグリースを適量封入し、シールまたはシールドを組み付けます。最終検査では、寸法、回転精度、内部すきま、振動、音、回転トルク、外観、マーキングなどを確認します。

調達時に見るべき点

外観の光沢だけでは製造品質を判断できません。型番、材料、精度、すきま、シール、潤滑、検査条件を確認し、用途の荷重、速度、温度、音の要求と照合してください。玉軸受の基本構造は玉軸受の構造で説明しています。