軸受温度は、潤滑、荷重、速度、はめあい、予圧、シール抵抗、冷却状態を反映する重要な監視値です。ただし、ハウジング表面温度と軌道面の接触温度は同じではありません。測定方法と位置を固定し、絶対値だけでなく時間変化を記録します。
熱電対
熱電対は小形で応答が速く、ハウジングや外輪付近へ取り付けやすい方法です。接触状態、固定方法、配線による熱の逃げが測定値へ影響します。回転部へ近づける場合は安全性と配線保護が必要です。
測温抵抗体
測温抵抗体は安定した温度測定に向き、設備監視で使われます。センサーを挿入する穴の深さ、外輪までの距離、接触材をそろえると、設備間の比較がしやすくなります。
赤外線測定
赤外線温度計やサーモグラフィーは非接触で広い範囲を確認できます。表面の放射率、光沢、測定距離、視野内の背景が結果へ影響します。測定点が小さい場合、実際には周囲温度を含んで読むことがあります。
薄膜センサーと光ファイバー
薄膜センサーは狭い場所や応答性が必要な試験で使われますが、取付によって軸受の状態を変えないよう注意します。光ファイバー温度計は電磁ノイズの影響を受けにくく、電気的絶縁が必要な環境で候補になります。
測定位置を統一する
ハウジング表面、外輪近傍、潤滑油入口、排油など、測定場所によって温度は異なります。左右の軸受を比較する場合は、負荷側・反負荷側、センサー深さ、周囲条件をそろえます。
始動直後から安定状態までの温度上昇率を記録すると、単発の数値より変化を把握しやすくなります。荷重、回転数、室温、潤滑条件も同時に記録してください。
異常温度が出たとき
測定器の異常を除外した後、潤滑量、グリースの種類、シール、内部すきま、予圧、はめあい、芯ずれ、冷却を確認します。急激な温度上昇や異音がある場合は、安全を優先して停止判断を行います。